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花粉症

花粉症の診療

【症状】
目のかゆみ、鼻水、鼻づまり(鼻閉)、のどのかゆみ、皮膚のかゆみなど様々なアレルギー症状が出現します。症状に合わせて、治療を組み合わせます。

【検査】
アレルギー検査(血液検査)は、初めてアレルギー症状が出た方、症状が以前より強くなった方、前回の検査から期間が空いた方などにおすすめします。当院では、症状や病歴などがあれば、保険診療で対応可能です。
以下の検査項目になります。

〇View39:スギ、ダニ、ハウスダスト、食物など合計39項目のアレルゲンに対する反応が 評価できます。
View39詳細

〇好酸球:アレルギー反応の際に上昇する白血球の一種です。

〇非特異的IgE:体内の特異的IgE抗体の総量で、アレルギー体質の人で高くなります。気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症などで上昇します。

【治療】
〇内服薬: 「第二世代抗ヒスタミン薬」を中心に使います。眠気と効果のバランスはもちろんのこと、服用回数が1日1回か1日2回、空腹時内服か食後内服かなどの特徴がそれぞれあり、患者さんを診察した上で継続しやすい薬を選択します。眠くなりにくい薬であるアレグラ、ビラノア、デザレックス、クラリチンから始めることが多いです。ザイザルも眠気が比較的少なく、効果が強いので使用する場面が多いです。特に鼻閉がある場合には、「ロイコトリエン受容体拮抗薬」(シングレア、キプレス、オノン)を併用することもあります。その他、漢方薬の選択肢もあります。
内服薬一例
左から、アレグラ(フェキソフェリジニン)、ピラノア、デザレックス、クラリチン

〇点眼薬:
コンタクト着用でも使用可能な点眼薬、通常1日4回のところを1日2回で効果を発揮する点眼薬もあります。それぞれの希望に合わせて処方できます。点眼薬は1回1滴で効果十分な量のため、1回2滴以上の滴下は不要です。
点眼薬一例
左から、アレジオン、リボスチン、パタノール

〇点鼻薬:
ステロイド点鼻薬はガイドラインでも推奨されている治療です。アラミスト(1日1回)、ナゾネックス(1日1回)、フルナーゼ(1日2回)などがあります。血管収縮薬は入っていないため、効果を実感するまでは数日間は継続する必要があります。
*上記はすべてオンライン診療でも対応できますので、ご相談ください。
点鼻薬一例
左から、アラミスと、ナゾネックス、フルナーゼ

●花粉症に対する注射治療(ゾレア)について
最近、花粉症の新しい治療として、テレビなどのメディアに取り上げられて話題になっているのが、重症花粉症の注射治療「ゾレア(オマリズマブ)」です。2020年3月に花粉症に対して保険適応となりましたが、実は2009年から気管支喘息、2017年から蕁麻疹に保険適応となっていました。それぞれの疾患を治療している先生にとっては、既になじみのある薬です。花粉症治療の新しい選択肢として、知っていて損はない治療なので、改めてご紹介させてください。

どんな治療ですか?
まずは花粉症のメカニズムについて少し知ってもらう必要があります。花粉が体内に侵入すると、免疫機構がはたらき、免疫細胞によってIgE抗体が産生されます。IgE抗体は体内のマスト細胞と結合して待機します。そこに再度、花粉などのアレルゲンが入り、そのIgE抗体にくっつくとマスト細胞はヒスタミンやロイコトリエンなどのケミカルメディエーター(細胞から細胞への情報伝達に用いる化学物質)を放出します。その物質は粘膜の炎症を起こすため、さまざまなアレルギー症状が出現します。一般的なアレルギー薬は、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬といったこれらの物質をブロックする薬です。ステロイドはおきてしまった粘膜の炎症を強く抑える治療です(ステロイド点鼻薬、ステロイド点眼薬、ステロイド吸入薬)。一方、IgE抗体そのものをブロックし、マスト細胞に結合できなくするのが「ゾレア(オマリズマブ)」です。より上流の免疫機構をターゲットとした強力な対症療法として、シーズン中に使用することができます。

治療を希望する場合は?
治療対象は重症花粉症に限定されており、以下の条件を満たす必要があります。

「ゾレア(オマリズマブ)」は、毎年スギ花粉の飛散時期である2月〜5月に投与しています。治療期間は12週間(3か月間)程度が目安です。治療効果を最大限に実感してもらうために、遅くても3月には治療を開始することをお勧めしております。また、抗ヒスタミン薬なども引き続き併用します。

費用はどれくらいかかりますか?
1回あたりの投与量や投与間隔は、血液検査(血清総IgE濃度)と体重によって決まります。そのため、費用は人によって異なります。
2020年4月の薬価改定により価格が下がり、1か月あたり約4400円~70000円弱程度です。

参照HP:ノバルティスファーマ医療関係者向けサイト
※1ヵ月分の医療費の支払い額(自己負担額)が一定額を超えた場合、超過分の払い戻しが受けられる制度として「高額療養費制度」があります。ゾレアも投与量によっては「高額療養費制度」の対象となる可能性があります。

副作用はありますか?
皮下注射の副作用として、穿刺部位の赤み、腫れ、かゆみなどがあります。また投与後は、気管支の痙攣、湿疹、呼吸困難、血圧低下などの症状に注意が必要です。 ゾレアに関する質問はこちらにお願いします。

●舌下免疫療法について
舌下免疫治療とは、毎日「シダキュア」という錠剤を舌(べろ)の下において吸収させることで、スギ花粉のアレルゲンに慣れさせ、スギ花粉の刺激に対する免疫反応を徐々に弱める治療です(減感作療法)。

〇治療対象:5歳~65歳

〇治療期間:3~5年
(3割以上の方が1年間で効果を感じられることが多いと報告されています。)

〇治療効果:8割程度
(2割程度の人で効果に乏しく、遺伝的背景などの影響が考えられています。)
※スギ花粉に対するアレルギーを証明するために、事前にアレルギー検査が必要です。
※ダニアレルギーの方には、「ミティキュア」という舌下免疫療法も行うことができます。

◎「シダキュア」服用に際して重要なこと
・薬剤は、なめずに舌下に1分間そのまま保持する。
・服用後5分間はうがい、飲食は禁止。
・服用する前後2時間程度は、激しい運動、飲酒、入浴などを避ける。
・服用開始1か月前後は口腔内のしびれなどの副作用が多い。

※舌下免疫療法が開始できない人
・重症の気管支喘息(コントロール不良)
・口腔内に傷・炎症がある(歯科治療中なども含む)
・がんや自己免疫疾患などに罹患している
・全身ステロイド薬や抗がん剤などで治療中
・重症の心疾患や呼吸器疾患がある
・急性感染症に罹患している(発熱などの症状がある)
・高血圧でβブロッカーを内服中
・妊娠している
・毎日定期的に薬を服用できない

◎舌下免疫療法はオンライン診療でできるの?

初回と2回目のみ対面診療が必要です。

初回は対面診療を行い、院内でお薬を服用します。そのまま院内で体調に変化が現れないか、30分程度ほど様子を見ます。2回目は1週間後に、再度、対面診療で受診いただきます。問題なければ、薬の用量を変えます。3回目以降は医師の判断によりオンライン診療の利用が可能です。目安として4週間に1回の継続診療が必要です。

シダキュア
※鳥居薬品株式会社「アレルゲン免疫療法ナビ」サイトから引用
ミティキュア
※鳥居薬品株式会社「アレルゲン免疫療法ナビ」サイトから引用

参考サイト:
舌の下で行う鳥居薬品の舌下免疫療法専門サイト
https://www.torii-alg.jp/slit/

ダニによるアレルギー性鼻炎に関する情報サイト
https://www.dani-allergy.jp/


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